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2007年11月17日

●危機管理能力のない経営者~~船場吉兆

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 今、新聞やニュースでは、船場吉兆の話題が毎日取りざたされている。その前は、伊勢の赤福だった。もっと前は、ミートホープの偽装……。
 こうした報道を見るたびに、経営側はなぜもっと潔く責任を認め、改善に切り替えないのかという疑問しかわかない。経営者にとっては、もちろん適切な利益を上げるということも重要であるが、やはり問題が起こったときに、きっちりと説明し、問題があれば改善するということも重要な責任ではないのだろうか。
 ミートホープにしても、赤福にしても、そして船場吉兆にしても、問題発覚時に適当なウソをつきごまかし、矛盾をつかれると、また、ウソで塗り固める。そして、その間に問題がドンドン大きく、深刻化してしまうという悪循環に入ってしまっている。これでは、再建できる問題も、再建不可能にまで陥ってしまうことは明白である。
 もちろん、再建不可能になって、倒産したとして、経営者は良い。自分たちの責任を、自分でとるのだから。しかし、従業員はどうか? 責任をとる能力のない経営者の失敗につきあわされ、解雇や賃金を下げられては、どうしようもない。
 船場吉兆は、あろうことか、現場でもっともよく働いている、いわば会社の利益の源となっているとパート労働者に、「自分で賞味期限のシールを貼り替えた」という偽装の念書を書かせたという。とんでもない話だ。
 企業にとって、パート労働者というのは、やすく使える“都合のいい”働き手である。正社員とは、給与体系違えば、責任の度合いも全く違う。そのパート労働者に責任をなすりつけるなど、まったくもって許し難い。
 そもそも、経営陣が言うように、仮に“パート労働者がかってにおこなった”行為としても、現場の社員が責任をとるべきだろう。それが、社員の役割ではないのか。さらに、現場の社員すら責任をとれないようなものであれば、会社役員が責任をとる。当然のことである。そうした責任感の全くない、我が身の保身ばかりを考える船場吉兆の経営陣は、恥を知るべきである。さらに、恥ずかしいことに、責任逃れは、パート労働者に押しつけるだけでなく、取引先などにも責任を押しつけている。地鶏と銘打って売っていたものが実はブロイラーであった点に関し、社長は業者にだまされたというような発言をしている。しかし、この業者は、ブロイラー専門の業者であったそうである。では、老舗中の老舗である船場吉兆は、ブロイラー専門業者に“地鶏”を注文したのだろうか。ほんとうに恥ずかしい。
 さて、ミートホープにせよ、赤福にせよ、船場吉兆にせよ、なぜこんなに無責任が横行するのであろうか。
 ウソをついてごまかしても、そのウソをまたウソでごまかさないといけない事態が早晩やってくることは、明白であるし、そもそもウソというのは、どこまでいってもウソであって、真実になることはない。そんなことは、小学生高学年から中学生くらいになってくると、自然と分かってくるものである。はじめは、通用していたウソが次第に大きくなり重くなり、やがては自分のみを守るためのウソが自分の重荷になってくるということを。
 経営者は、少なからず社員やパートを抱え、その人たちの生活を支える給与を支払っているのだから、きっちりと責任をとってもらわないと困る。問題が発覚すれば、即、自汁関係を調査し、明らかにし、改善から再建へと動くべきである。

2007年08月08日

●格差の有無の論議などおとぎ話のように生ぬるい

 毎週買っているわけではないが、ときどき買う雑誌に『週刊アスキー』がある。
 その8月14日号の神足祐司氏のコラム「Scene2007」に
 

“格差社会の有無なんて、おとぎ話みたいに生ぬるい。実際には何百万という若者が、生活を続けられるかどうかの瀬戸際にある。ネットカフェ難民。ワンコールワーカー。ある労働者団体の幹部は「トラックの荷台がケータイに、木賃宿がネットカフェに変わっただけ」と言った。それでも、昔の口入れヤクザは1割しかハネなかったと。今の派遣は5割ハネられる。”

 格差があるかないか、広がっているかどうかという議論が未だにある。神足氏は、“生活続けられるかどうかの瀬戸際”の若者が存在している中では、格差社会があるかないかの論議など、まるでおとぎ話のように生ぬるい話だと弾劾している。
 まったくその通りだろう。年収300万の人間と年収1億の人間がいるという“格差”の問題など、すでに通りこしてしまっているのだ。今や、米国並みに貧困にあえぐ人々が出てきている。
 僕は、つい数年前までフリーターだったので思うのだが、30台前半くらいであれば、なんとか食っていけると感じる。しかし、30台も後半になってくると、体力的にもきつくなり、頭脳も弱くなり新しいことへの対応もきつくなる。また、人生が70年とすると、折り返し地点でもあり、将来を考えるとやはり不安を感じる。
 小泉改革によって、規制緩和が進み、労働者の“カンバン方式”ともいえる派遣労働者、非正規雇用の労働者が増えている。今、ネットカフェ難民だとかワンコールワーカーなどと呼ばれる若者が、10年後、あるいは20年後どのように暮らしているのだろうか。もちろん、自分の生活の足下も、かなり怪しげであり、こんな不安定な社会はなんとか変革しないと、ますます社会が歪んでいくように思えてならない。
 

2006年11月29日

●労働意識の多様化?

 日払いのアルバイト枠が拡大しているという。
 日経ニュースメールのよると、その理由が
 「『働きたい時だけ働く』など若者の労働意識が変化しており、アルバイトなど若年労働力を確保するため」
 などと、言っているが本当だろうか。
 そもそも、“働きたいときだけ働く”ことができる人というのは、どういう人なんだろうか。親が生活費などを出してくれる学生くらいだろう。あと、資産家などで利子生活ができるなど、ごく限られている。
 学生のときなどは、僕もお金に困ったとき、交通量調査などの日割のバイトなどをしたが、学生がこうしたアルバイトの仕方をするのは、昔からあったことだろう。労働意識など、何の変化もないと思う。さらにいうと、どれだけ労働意識が多様化しようと、無産者は働かないと生きていけないのであり、“働きたいときだけ働く”生活など不可能である。
 ことの本質は、労働力の“看板方式”、つまり人がほしいときだけ雇うということで、人件費を削減し利益を上げようとしているだけなのではないかと思うばかりである。
 労働意識の変化などと、うまくいうものだとつくづく思う。

◆「働きたい時だけ働く」日払いバイト採用拡大・外食や小売業
アルバイト確保に苦心している外食、小売業に日払い制度が広がってきた。たこ焼き最大手のホットランド(群馬県桐生市、佐瀬守男社長)は年内にも全300店に導入する。ローソンは首都圏で実験を始めた。「働きたい時だけ働く」など若者の労働意識が変化しており、アルバイトなど若年労働力を確保するために雇用形態の多様化が進んでいる。
2006-11-29 『NIKKEI-goo 日経ニュースメール』
2006年11月21日

●今週の『サンデー毎日』~~生涯賃金の格差

サンデー毎日
 『サンデー毎日』(12月3日号)に、上場企業(東証1部)上位200社「生涯賃金」ランキング(4年生大学卒、定年まで勤めた場合)が出ている。
 1位は、フジテレビジョンの5億6000万円。退職金は含まれない。200位は、日産化学工業の2億6000万円。
 ひとついっておくと、僕は理系の人間なので、この生涯賃金は、どういう計算式によって算出されたかが分からないので、実際に、フジテレビの社員が、5億円もの給与を生涯で受け取るのかは、あまり信用していない。
 しかし、注目すべきは、東証1部のトップと200位で生涯賃金で3億円もの差が出ているということである。記事にも書いているが、東証1部の1700社を合わせると、さらにこの差は広がるという。
 トップと200位企業との差である3億円という数字は、一般にいわれるサラリーマンの生涯賃金の2倍くらいだから、この差だけで、2家族がそう悪くない生活を送ることができることになる。恐るべき格差といわざるをえない。
 さらに、上場企業間で生涯賃金の格差は広がる。また、中小零細企業を入れると、さらに格差は広がるであろうし、非正規雇用の労働者の生涯賃金を考えると、一体サラリーマンの生涯賃金は、どこまで格差が広がるのかと思うばかりである。
 一般にサラリーマンの生涯賃金は、1.5億~2億円くらいといわれているが、東証1部上場の200位日産化工ですら、2億6000万円ということは、1.5億円という数字は平均値なのだろう。実際には、もっと少ないのだろう。
 いずれにせよ、どんどん格差が広がっていることは、この記事をみても明らかなようである。
 日本は、本当にイヤな国になりつつある。

2006年10月30日

●全世界に存在するニートって誰?

 ILOが、ニートと呼ばれる若者が、世界で少なくても2000万人はいるとする報告を出した。この記事をみて、職に就けず職探しをあきらめる若者が世界的に存在するということは、歴史的なことであり、慢性的過剰人口を現代社会においてニートと表現しているのではないかと感じた。
 科学技術の進歩により、ITといわれる産業が急速に発展することによって、人間が「働き手」となしうる部分が恐ろしく減っている。今まで人間がおこなっていた仕事のかなりの部分を、機械とパソコンがおこなうという構造になっている。つまり、人はいらないのだ。
 このことにより、社会が雇いうる人口は激減し、慢性的な過剰人口を生み出す。雇われない人間があふれるのである。現代社会では、こうした歴史的社会的人口をニートという言葉でごまかしている、あるいは、ニートという名前をつけることによって、その人たちの責任にしているのではないだろうか。
 そもそも資本主義の発展において必然的に発生する過剰人口は、その始祖であるイギリスの蒸気機関による機械化=労働者の排除からすでにはじまっていた。世界史の教科書にある機械打ちこわし運動(ラッダイト運動)などは、その典型ではなかったろうか。
僕は、いままで、ニートという言葉の意味がよく分からなかったのだが、もしこれが、慢性的過剰人口を表すのであれば、いっきにそのなぞの言葉は解ける。そして、もし、そうだとしたら、これは経済構造のもたらす歴史的で社会的な大問題といわざるをえない。
 さいごに、Wikipedia「ラッダイト運動」より引用

   海の彼岸の自由な若者は その自由を、安価に、血潮で購った。
  われわれ若人も、自由に生きるか、さもなくば死を賭して戦おう。
  そして国王ラッドのほかはすべての国王を打ち倒そう!

◆世界の「ニート」、2000万人――ILO推計
「『ニート』と呼ばれる若者は世界で少なくとも2000万人」――国際労働機関(ILO)は29日、世界の若者の雇用情勢に関する報告書を発表、職探しをあきらめ、学校にも通っていない若年層の増加が各国共通の現象とする推計を明らかにした。ILOはこうした若者らが「労働市場に溶け込めず、社会に役に立たない存在になりかねない」と強い懸念を示している。
2006-10-30 『NIKKEI-goo 日経ニュースメール』
2006年10月11日

●差別する社会福祉法人


 社会福祉法人「大阪自彊館」に勤める女性が、職場で、その性別にたいする嫌がらせをうけ、契約を打ち切られたらしい。
 この女性は、戸籍上は「男性」であり、なんとあろうことか、当該社会福祉法人の上司や同僚から「男か女かはっきりして欲しい」「男か女かはっきりしない人とは一緒に仕事をしたくない」「野宿者から蔑視され困る」など、他にも多数まったく許すことのできない差別言辞を吐かれている。
 テレビのニュースでは、この社会福祉法人「大阪自彊館」自体が、釜ヶ崎の労働者の支援をおこなっていることから、記者会見で、彼女は、社会的弱者を支援する団体で自分への差別があることが許せないと語っていた。
 全くその通りだと思う。
 その上で、この「大阪自彊館」とやらのサイトで、その歴史を探ると、釜ヶ崎の労働者の支援とやらの姿も少し見え隠れする。

 まず、1911年(明治44年)に、内務省が釜ヶ崎を視察し、翌年1912年に大阪府警察部保安課長・中村三徳が、大阪自彊館を開館とある。内務省とは、現在でいうと、内閣府をはじめ、総務省や警察庁などが統合された省庁であり、戦中には、軍に匹敵する権力を持つようになる。
 さて、内務省が警察の役割を担っていたことと、大阪自彊館を開館したのが大阪府警察部保安課長であったことは、無関係ではないだろう。どこでつながるか。治安問題である。治安対策のために、内務省が釜ヶ崎を査察し、保安課長が館長となるのはごく自然なことである。
 つまり、この大阪自彊館なる社会福祉法人は、労働者のための団体ではない。単なる一社会福祉法人ではなく、国が、治安維持のための設立した一種の自由労働者の管理、監視の組織ではないか。また、この年表を見ても、たびたび皇族が訪れていることも注目すべき点である。だいたい、記紀神話を読むと書いてあるが、地上に2人の神が降りたって、女の神の方が男の神に向かって「あなたのでっぱったものを私のへっこんだところにあわせましょう」と言って最初に生まれた子どもに手足がなく、海に捨てたのだから、天皇制の歴史というのは、障害者抹殺の歴史に他ならない。ちなみに、この手足のないこの子は、蛭子(えびす:ヒルのように手足がない子)=恵比寿信仰につながっていく。蛭子が生まれたのは、女の方からセックスを求めたのが間違いで、今度は男の方から求めると、「健常」な子が生まれ、現在の天皇家につながっていくのだ(?)。
 おっと、話がそれてしまったが、こうしたエセ社会福祉法人などいらない。この女性には、ぜひ、勝訴してもらいたいものだ。

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2006年09月09日

●虫歯を心配する派遣会社

 電車のドアに、こんな広告が張り付けられているのをみつけた。
 『あなたの虫歯の心配までしてしまう派遣会社です』
とある。
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 僕には、ただでさえ中間収奪のきつい派遣会社が派遣する社員の口の中までのぞきこみ、虫歯の有無(あるいは数)によって、給与を査定するようにしか思えない。
 そもそも、本当に社員のことを思うのであれば、派遣社員ではなく、安定した正社員化がいい。派遣業の本質は、技術や経験を持つ人を、安く雇い、必要がなくなれば首を切るという会社側のメリットにあると思っている。
 もし、僕が、派遣会社の社長であれば、虫歯の数を数え、「あなたは、優秀な技術(経験)をお持ちだが、少し自己管理能力に問題も感じます。したがって、給与はこれくらいが妥当だと。。。」というだろう。

2005年08月13日

●自社で面接→派遣で安く

 自社で面接して、派遣会社へ就職させて、雇いなおすなんて、モラルがあまりにもなさすぎる。ニューヨークのネズミ

 派遣会社から雇うと、自社向きの人でない可能性がある。僕の会社でも、派遣から来る人がいるが、なかなか相性よくというわけにはいかない。しかし、自社で面接して、派遣会社へ就職させて、その人を派遣してもらうと、ほしい人材が安く手に入って、会社としては、万々歳だろう。

 しかし、僕も雇われている立場であるが、こんなことが当たり前のように通用するようになっては、まさに生活ができなくなる。

 Dell社から気に入られないと、すぐにでも契約が打ち切られるだろうし、派遣会社の方でも、Dell社が使ってくれるから契約したのであって、Dellが契約を打ち切れば、派遣会社も首を切るかもしれない。不安定雇用の最たるモノだ。

 また、派遣社員というのは、本当に安い。うちの会社に派遣から来る人から賃金を聞いたら、なんとうちの会社が支払トヨタ前のネズミっている額の半分以下。実際に働いている人の取り分は、 40%ほどしかなかった。むちゃくちゃにもほどがある。派遣会社は、働く人をまるで商品のように、右から左へ動かしているだけなのに、実際にひたいに汗して働く者には、その半分の賃金も支払うことはない。

 今年の5月のGWに、汗して働く僕を尻目に、連れ合いが義父に連れられて、ニューヨーク旅行に行った。そのとき、バスの中から、会社の玄関に巨大なドブネズミの人形(?)がおかれているのを見かけたそう。話によると、労働争議中だそう。

 Dell日本法人の玄関先にも、巨大ドブネズミをおかないといかんなあ(^_^;

デル、職業安定法違反容疑で書類送検 自社面接者を派遣社員に

 神奈川県警は12日、デルと採用担当の元社員を職業安定法違反容疑で横浜地検に書類送検した。県警の調べでは、デルは2002年8月、川崎市の本社で面接した男性を職業紹介事業の許可を受けていないのに、派遣会社に紹介し派遣社員として採用させた疑い。

 同社は、「法律に関する理解が十分でなかったことを深く反省している」と述べ、事実を認めている。なお、2004年6月に神奈川労働局より指導を受けて是正措置をとっており、以降はそのような問題はないという。

  同日の一部媒体で、「同社が正社員の採用であると装って、実際には派遣社員として採用した」と報じられたことを受け、同社はそのような事実はないとコメントしている。

 一方、一部の媒体では、当時の採用担当の元社員が「違法と知っていたが、正社員で採用すると費用(自社で負担する社会保険料など)がかさむため派遣会社に紹介した」と県警に供述していると報じた。同社は、2004年までの2年間、約200人を同様に派遣会社に紹介したとみられているという。

(RBB TODAY) - 8月12日22時22分更新

2004年09月07日

●スチュワーデスというお仕事

 関西新空港から、シンガポールまで5時間。
 シンガポール航空で、行った。
 座席には、映画を見たり、ゲームができる液晶画面とコントローラが付いている。海外旅行が初めての僕にとっては、驚きであった。
 
 ところで、スチュワーデスさん。華やかな仕事のようだが、仕事を見ていると、なかなか大変なお仕事やなあと思った。
 笑顔で、客にサービスを提供するのはもちろんのこと、あちこちで「ビールくれ」だとか「ジュークくれだとか」、はたまたわざわざ頭上の荷物を「それじゃない」とか指示してスチュワーデスさんにとらせている乗客などいて、「自分でとった方が早いやん(^_^;」とか思ってしまった。
 スチュワーデスという仕事は、とても華やかで多くの人があこがれる仕事ではないかと思うのだけれど、つくづく大変な仕事やなあと感じた次第でした。
2004年04月28日

●民間の支援者の障害に

 外務省外郭の国際交流サービス協会は、はじめに人質となった3人に、約237万円を請求したという。『産経新聞』
 また、これとは別に、外務省は、3人に対して、12万円余りを請求する。
 政府にとっては、たいした額ではないだろうし、外務省外郭団体に天下りしている元官僚にとっては、キットたいした額ではないだろう。
 しかし、一般的な家庭においては、非常に大きな額である。

 さて、今、日本の経済はドン底である。とりわけ、小泉さんの「痛みのともなう改革」のあと、日本株は大きく売られ、倒産する企業は増え、絶望の中で自殺する人も大きく増えた。
 しかし、それでも、海外には、多くの日本製品が輸出されている。
 さらに、10年ほど前までは、世界で最高クラスの経済力を誇り、ジャパン アズ ナンバー1という言葉が流行ったこともあった。
 しかし、そうした経済大国であるという反面、エコノミックアニマルだとか、経済1流××3流だとかと言われてきた。
 今でも、欧米に比べ、民主主義や基本的な人権意識の成熟の度合いは、はるかに劣っているように思う。
 韓国の政治の動きなどみていると、つい十何年前まで軍事独裁政権だったとは思えないほど、民主主義は成熟してきているように思う。
 日本の状態とは、まるで異なるように思えてならない。
 しかし、政治は3流だ、民主主義の程度は低いと、欧米諸国から揶揄される、そうした日本にも、自らの命を返りみず、世界で活躍する人間がいると、皮肉にも、今回の人質事件で、明らかになった。
 米国のパウエルも認め、フランス人も認めている。日本人は、エコノミックアニマルばかりじゃないと。

 自分の生かし方を、海外青年協力隊として、あるいはNGOの一員として、はたまた医師として、貧しい国や政情の不安定な国へ行く人は、たくさんいる。
 しかしそうした国で事故や事件に巻き込まれた時、多額の金を請求されれば、二の足を踏む人も増えるだろう。
 やっぱり、日本人は、金儲けしか興味のないエコノミックアニマルだと、再び言われるようになるのだろうか?

2004年04月23日

●労働者の看板方式ソフトウェア

 『日経新聞』によると、ウィングというソフトウェア会社が、パートのシフト管理システムを開発したという。
 特徴は

このソフトはスタッフの経験年数や希望する勤務形態・時間などを入力し、月別、日別、シフト別のスタッフ勤務表を作成する。全体的な作業状況と要員数を15分単位で管理し、顧客の少ない時間に多くの人員を抱えたり、繁忙時に人手が足りないなどのケースを防ぐ。急な欠員が生じた場合に別の人員に連絡が取れるようメール機能も備えた。

 という。
 つまり、結論を言えば、15分単位で、労働者を使い回すソフトウェアじゃないだろうか。
 忙しくなれば、メールを送り、呼び出し、客が少なくなれば、必要ない人から、帰宅させていくという管理ソフトだろう。
 さらに言えば、使われる側は、仕事が欲しければ、いつでもメールで呼び出されてもイイように、待機しておかなきゃならない。そうでないと、働かせてもらえなくなるだろう。
 経営効率を、極限にまで高めたソフトだろう。
 しかし、これを開発した人は、自らも、このソフトで管理されたら、、、とは思わなかったのだろうか?

2004年04月02日

●働く女性とパート

 厚生労働省が発行する2003年版の「女性労働白書」(『働く女性の実情』)が出た。
 それによると、雇用された男性労働者が減少する中で、女性労働者は増加しているよう。そして、その女性労働者の内、40.7%がパートであるという。
 このことは、何を意味するのだろうか。
 僕には、労働者()にとって、大変なことが起こっているように思えて仕方ない。
 というのは、まず、第1に、なぜ女性労働者の雇用が、男性に比べ、増えているのかという点である。結論から言うと、賃金において、男性に比べ、女性の方が安い(相対的にである)からだろう。
 第2に、その女性労働者の中でも、パート労働者が、初めて4割を越えたのは、まだ、さらに安く使うということだろう。
 以上2つの意味で、大問題ではないかと思う。
 資本主義が起こってきた、100年も200年も前。機械化の成果で、熟練した労働者の役割が薄くなり、多くの女性や子どもたちが、安い賃金で働かされていた。その後、市民革命や社会主義革命などをへて、自由権とか社会権という、人としての当然の権利、労働者としての当然の権利を守るという立場が、積極的に作られてきた。
 しかし、今、「女性労働白書」を見る限り、歴史は、100年も200年も前に、逆上っているように思える。
 男性と女性との賃金の差は、能力によるものではない。さらに、正雇用とパート労働との差も、能力によるものではない。
 パート=短時間労働者とするのは、パートという語彙からしても、法的地位からしても、正しいのだが、実情とは、かけ離れている気がする。正雇用の労働者同様に、実働7時間以上働くパートさんは、多いのではないだろうか。
 そうすると、パートというのは、低賃金労働者であるという方が、シックリする。
 会社によっては、正社員よりも仕事を知っていて、よくできるパートさんがいたりする。
 正規雇用の労働者と同じ時間はたらいて、仕事の内容も同じ、しかし賃金が違うとすれば、それは、差別ではないか。女性のはたらく機会が増えるというのは、良いことであるが、一般論で片づけると、問題を見誤る可能性がある。大切なのは、その女性(あるいは男性)が、不当な搾取を受けていないかどうかではないだろうか。


(※「労働者」という言葉の意味は、「働かないと生きていけない人」としている)