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2006年10月26日

●06年10月衆議院補選の見方

 10月22日におこなわれた衆議院選挙2補選の結果について、マスコミは、この2補選を自民党の圧勝、安倍内閣の信任などと軽口をたたいているが、本当にそうなのか。この2議席は、もともと自民党が持っていた議席であり、本来的に言っても、自民党が勝って当たり前である。勝てる試合に勝って、「圧勝」「信任」のへったくれもない。むしろ、1議席でも負けることがあれば、それこそ「惨敗」「不信任」が突きつけられたといえるのであり、勝てる試合に勝っても、それ以上分析しようがない。したがって、補選関連の記事は、特に書かなかった。
 ところが、日本ジャーナリスト会議のメールマガジン「JCJふらっしゅ」1208号で、この補選の結果について、鋭い切り口で分析している。『Y記者の「ニュースの検証」』がそれである。全文、非常にいい論文なので、関心のある方は、ネット上に公開されている当該記事を読んでいただきたい。
 僕が紹介したいのは、その中で触れられている得票数の問題である。
 神奈川16区の確定得票数を、1年前の衆院選と比べてみると、今回の選挙では、
  投票率47.16%(昨年9月の衆院選64.77%=17.61ポイント減)
   当109,464 亀井善太郎  自新 <1>推薦[公]
     80,450 後藤 祐一  民新 推薦[国]
      9,862 笠木  隆  共新
 で、05年9月の衆院選の得票数は、
   当 159,268 亀井 善之  自民 前
      87,991 長田 英知  民主 新
      21,504 桧山 千里  共産 新
 となる。
 Y記者の切り口の優れた点は、1年前の得票数を基準にして、投票率を掛け合わせたとき、今回の得票がどう動いているかを見るという点である。
 すると、今回投票率が17.61%減っているので、1年前の自民党候補者の得票数から換算すると、今回は13万1200票ほど取れる計算となる。対して、民主党候補者は、72500票となる。つまり、本来とれるはずの票に対して、当選した自民党の亀井候補は、22000票近く下回り、対する民主党候補は、8000票近く上回っているのである。
 もちろん、選挙は、勝ってなんぼであり、1票でも多くとり当選すれば勝ちなのだが、最初にも書いたように、この選挙は、自民党が勝って当たり前の選挙である。自民党が勝つことを前提にすれば、自民票が22000票を落としているという点は、重大である。つまり、自民党=安倍内閣に風など吹いていない、有権者は安倍内閣を積極的には支持していないことを表している。そして、民主党は、本来取れる票から8000票も上乗せしているのである。ちなみに、共産党の9862票は、Y記者も書いておられるが、知名度不足からくるもので、この神奈川16区における共産党の基礎票と考えていいだろう。
 また、同様に大阪9区についても同様に見てみる。
 大阪9区の確定得票数は、
  投票率52.15%(前回67.56%=15.41ポイント減)
   当111,226 原田 憲治  自新 <1>[公]
     92,424 大谷 信盛  民元 (2)[国]
     17,774 藤木 邦顕  共新
 05年9月の結果は、
   当142,243 西田 猛    自民 前
    111,809 大谷 信盛   民主 前
     27,347 榎並 憲治   共産 新
 であり、投票率が15.41%下がったことを考えると、自民候補は、120000票の獲得、民主候補は94600票あまりとれるはずである。しかし、今回の選挙では、自民党候補は、8000票以上下回り民主候補は2000票ほど下回る結果に終わっている。大阪では、自民、民主両党とも有権者は、支持していない状況が見て取れるが、それでも勝てる選挙で、自民候補が本来取らないといけない票を8000も落としていることは注目に値する
 さて、大阪の選挙では、明白となったが、重要なことは、庶民の立場に立って、投票するに値する政党がないことではないか。自民党は言うまでもなく、民主党は、第2自民党であり、保守系リベラルどころか、若手を中心にタカ派の政党である。もちろん、旧社会党や旧社民連の議員がいるので、なんとなく庶民の味方っぽく見えるが、そんなものは目くらましだろう。
 本格的な労働者の政党の誕生を待つばかりである。

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コメント

始めまして!突然に書き込みごめんなさい「本格的な労働者の政党の誕生を待つばかりである。」いや、昔に<<社会党>>という何でも反対の政党がありました、はい。

&さん、どうもはじめまして

 社会党が「何でも反対」というのは、どこで何について反対していたのでしょうか。ご教授いただけば幸いです。
 ちなみに、正確な数字は忘れてしまいましたが、国会で出される議案のうち、社会党は80%以上賛成していたと思います。
 まあ、僕たちの生活は、政治によって左右されるわけですから、与党の独断だけで政治が決まるというのは、一種の独裁であって、民主主義ではありませんよね(^_^; やはり野党の意見を聞きながら修正することもあって、議論の意味、国会の意味がありますから。。。

 おはようございます、伊東です。
 本当であれば、昨日に言うべきでしたが、文中の記事の紹介ありがとうございました。色々なプレッシャーなどもあり、不眠症にまで陥っていましたが、少しは気が楽になりました。
 とりあえず、自分戻して頑張って行きます。ありがとうございました。

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