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2006年10月04日

●教育を受ける権利は、誰もが有する

 科学教育研究協議会(科教協)編集の『理科教室』9月号の「科教協だより」に、東大阪市の小学校教諭の三上周治氏が、「教育基本法の改正は教育民営化の準備である」と言っておられる。
 そこで、氏は、1986年に出された大蔵省委託研究の「ソフト化社会の家庭・分化・教育 -今後21世紀に向かって日本の教育システムはどのような方向に進むべきー」という報告書が紹介されている。
 そこでは、次のような信じがたいことがまとめられている。
 ・21世紀は、国家は教育を提供しない。
 ・多様なニーズに応じて、民間が供給する自由で競争的な教育
 ・学校は、教育企業的な性格を持つ

 としている。
 さらに、予想される問題点として
 ・競争の激化に伴い、需要迎合型の低俗な教育の出現
 ・教育に関心をもつ階層とそうでない階層との分化が起こる

 と報告しているという。
 さて、この報告書が出されたのは20年も前であるが、現実をみたときいったいどうだろうか。僕には、この報告書通りに教育行政が進んでいるとしか思えない。明らかに、国はみずからの責任において、教育を果たしていく義務を意識的に放棄している気がしてならない。
 たとえば、現在、小学校や中学校で使われている教科書をみれば、いかに内容が薄いかよくわかる。どの教科もそうである。
 小学校における英語教育の導入などが論議されているが、中学校の英語の教科書の貧弱さをみれば、むしろ中学校における英語教育の充実が重要である。さらに言えば、聞いたり話したりすることがきわめて苦手な子どもが増えてきていることを考えれば、小学校では何がなくても日本の読み書きの訓練が最重要課題であることはいうまでもない。
 さて、公教育のサボタージュの結果、今、子どもたちの学力は、私学と塾に一任されているといわざる得ない。しかし、こうした公立の小中学校の軽視の傾向は、上記のレポートを読む限り、偶然ではなく必然なのだろう。政策的に行っているといわざるえない。現場で働く、公立学校の教師の方々には、悔しい思いをされていることだろうと強く思う。
 さて、政策的におこなっていると考える理由は、まず第一に、科学技術の進歩による労働者過剰の問題の解決である。
 技術が高度に発達すればするほど、人手はいらない。そこで、教育に関心のない層やあっても経済的に教育に支出できない層の子どもたちは「自己責任」の名の元に切り捨てることができる。つまり、雇わない理由ができる。
 二つに、日教組や全教などの労働組合潰しが目的としてあるだろう。
 86年といえば、中曽根が首相のときで、当時日本列島を浮沈空母にするだとか言っていた。その中曽根が戦後政治の総決算として、労働組合潰しを画策したのは記憶に新しい。
 現JRは、当時国有鉄道であった。日本国内でもっとも土地をもつ会社であった。しかし、この国民の財産というべき国鉄を民間に払い下げた。
 その目的として、中曽根は「国労をつぶすこと」とのちに述懐している。
 国鉄の最大の労働組合であった国労は、この結果、大きく縮小したものの、しかし中曽根が目指した壊滅には至っていない。ただ、力は大きくそがれ、さらに国労とともに政府のめのうえのコブであった郵便労働者の組合である全逓や教員の組合である日教組は反権力として闘う気概をそがれたのである。
 結果、郵便は民営化に一歩一歩近づいている。次は、教育の民営化であろうことは、簡単に想像できる。
 日本は識字率が世界でもっとも高い文化的な国であるが、10年後には、文字の読み書きができない人がアメリカ並みに増えているかもしれない。
 そのとき、犠牲になるのは、いつも決まっている。社会的な弱者である。
 再チャレンジ? ふざけるなといいたい。チャレンジできない、夢も希望もない社会をつくってきたのは一体誰か。自民党の政治ではないのか。
 こうした政権は、さっさと終わりにしてしまわないと、庶民の生活は、アメリカ並みに早晩崩壊させられる。

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コメント

はじめまして、フナずしと申します。
すでにご存知かもしれませんが、「ビデオプレス」のサイトで、中曽根康弘の「国鉄民営化は総評解体のため」発言の映像が公開されていますので、ぜひ一度ご覧になってください。
http://vpress.la.coocan.jp/vptv.html
(●「中曽根発言とNHK」をクリックしてください)

 フナずしさんへ
 どうもコメントありがとうございます。

 ところで、ビデオプレスのサイトでこんな映像が見られるとは、まったく知りませんでした。ありがとうございます。
 しかし、中曽根サンは、よっぽど自分の「功労」を認めてほしいようですね。まあ、さんざん国家ぐるみで不当労働行為をおこなっても、いまだ国労をはじめ、労働者魂を失っていない組合はたくさんありますから、せめて自画自賛しておかないと、歴史に名前が残らないでしょうから(笑

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