●飲酒運転による事故の増加の一因
最近、テレビをみていると、飲酒運転による事故や公務員や議員などの飲酒運転のニュースが目立つ。
なぜ、こんなに目立つのか。
ひとつは、マスコミが特に注目しているために余計に目立つということがあるだろう。
ふたつに、モラルの低下の問題。何しろ、首相は軽薄でウソツキだし、警察官の犯罪は後をたたないわでは、モラルが低下するに決まっている。上に立つ、あるいは取り締まる立場の人間ほど、モラルを徹底して守らないと、全体のモラルは崩壊するにちがいない。さらに、それを食い止めようと強権を発動すると、不満がたまり爆発する。
また、みっつ目に、これだけ格差が増大し、啄木ではないが、働いても働いても、給与は上がらない、生活は苦しい、一方で年収1億、2億の人間が増えているというのでは、ヤケクソで酒をたらふくかっくらって、無茶な運転をする人も出てきてもおかしくはない。人間幸せだと、不幸な道はできるだけ避けようとするものだ。
さて、『日刊ゲンダイ』紙では、代行運転業者への規制強化を、その理由の1つに挙げている。なるほど、確かに04年の代行運転手の「第2種運転免許」義務化は、代行業者を減らす大きな要因となったにちがいないし、このことにより、代行料金の相場が上がったのではないかとも推測できる(※このあたり、体験としてご存じの方は、御面倒でなければコメントください。何しろ、僕は、飲酒運転しようにも、車の免許すら持っていないので、よく知らないんです……)。
タクシー業者には、代行独占で喜ばしいことかもしれないが、利用者には大変である。この間も、ニュースをみていると、どっかの自治体の幹部が飲酒運転を行い、その理由として「代行業者を頼んだが、一時間待ちといわれた。しかし、親類の急病でやむをえなかった」という感じの報道があり、僕は「ほんまかいな」と眉に唾をぬりながら聞いていたのだが、まんざら嘘ではないような気がする。
飲んだら飲まないのは、当たり前だが、政治には、飲酒したドライバーの救済策を十分にしていただきたいものだ。
「実は02年と04年の法改正で地方の代行運転業者は激減してしまったのです」(交通ジャーナリスト)
以前は代行運転業を営むのに特別な許可は必要なく、サラリーマンがアルバイト感覚で営業している個人業者も多かった。
ところが、02年に「自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律」が施行され、公安委員会の認可がなければ営業できなくなったのだ。また、04年には代行運転手にタクシー運転手と同じく「第二種運転免許」の取得が義務付けられたのである。
これによって、不良業者は駆逐されたが、逆に新規参入のハードルも高くなり個人業者は激減してしまったのだ。
「法改正にはタクシー業界からの圧力が働いたといいます。実際、今の代行業者の多くはタクシー会社の兼業です」(事情通)
『日刊ゲンダイ』(06年9月16日)


