●「学力低下」問題なのか
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学習到達度調査の結果について、中山成彬文科相は7日の閣議後会見で「我が国の学力が低下傾向にあるとはっきり認識すべきだ。文科省はショックかもしれないが、大臣就任前からそう考えていた。(政策見直しは)中央教育審議会で分析・検討してもらう」と話した。90年代後半に「学力低下論争」が起きて以降、旧文相・文科相が学力低下を認めるのは極めて異例。【千代崎聖史】
学習到達度調査の結果(『毎日新聞』記事)について、中山文科相が、「我が国の学力が低下傾向にあるとはっきり認識すべき」といったようだが、子どもたちの責任にするなと、声を大にして叫びたい。
問題は、「学力の低下」などではない。本質は、「学習内容の低下」問題である。
ひとつに、まず、学習時間が大幅にカットされている問題がある。
たとえば、僕が小学生の時は、1980年からの学習指導要領に基づいた授業がなされていた。そのときで、小学6年生で、年間1015時間の授業をすべしとなっている。しかし、2002年からは、945時間と、70時間が削減(7%減)。総合的な学習なる110時間をのぞくと、835時間(18%減)と、大幅な学習時間の削減となっている。
次に、学習内容の削減があげられる。
例えば、2002年の小学校の学習指導要領の算数を見ると、3けたの計算は、電卓を使っておこなうように指導がなされている。しかし、3けたの計算などは、普通に社会に出たときに、必要不可欠な計算であって、これを小学校で筆算を使っておこなわないというのは、大変な問題である。実際、中学理科における各種の計算(圧力や飽和水蒸気量、電気など)において、子どもたちの計算能力たるや、おそろしく衰えてしまっている。
(新指導要領の問題点として、円周率を約3とするというのが、有名になったが、これは、円周率をどう教えるのかという問題が本質なのではない。本質は、3けたの計算ができないために、3・14を教えてもムダだということである。したがって、マスコミなどで騒がれた後、文部科学省は、3・14でもよしとする異例の見解を出したが、3けたの計算を小学校算数で教えない以上、まったく意味がない)
さて、経済協力開発機構(OECD)による学習到達度調査(PISA)の03年実施結果は、子どもたちの学力低下を現しているといえるのか。
僕は、この結果は、文部科学省の教育政策の過ちの結果としか、思えない。
政治の責任を子どもたちの学力の問題にするなといいたい。


